記事№1 「機能する歯」が再生可能
正常な機能をもつ歯の再生が実現可能であることを東京理科大の辻孝教授らの研究グループが、マウスを用いた研究により世界で初めて実証しました。
これまでの研究では、再生までは成功していたが、今回の研究では移植された再生歯胚がマウスの
成体顎骨内で正常に発生し、約80%の確率で萌出(歯が生えること)、対合歯と咬合(かみ合うこと)
するところまで成長したとのことです。
さらに、その歯のエナメル質と象牙質の硬度を測定すると、正常な歯と同じくらいの十分な硬さをもっていることもわかりました。また、歯根膜の機能や、神経線維の刺激応答も確認されています。
研究者の間では歯を他の器官や臓器に置き換えても成り立つものと考えられており、臓器置換再生医療の先駆的分野として歯科にとどまらず、注目が集まっています。
この研究は、米国科学雑誌「米国科学アカデミー紀要」のオンライン版に日本時間の8月4日に発表されました。 (以上「日本歯科新聞」8/4号より抜粋)
(※写真はマウスの前歯の後ろの、口の奥に生えた再生歯。実験用に光らせている=辻教授提供のもの)
これはすごいことになってきました。再生医療もいよいよ本格化してきましたね。
歯に限らず、こういった研究により自分の臓器が簡単に再生できるとなれば、一度病気や事故で、失っても、再生したものをまた移植もできるので、そういう人たちにとっては大きな希望となりますね。
ただ、「いつでも移植できるからということで、今自分を支えてくれている臓器を大事にしなくなる」懸念もありますので難しいところでもありますが...